2021年10月04日
『3つの視点から考える2、人事評価制度は人材育成制度!』
前回(9月2日)『何のために人材育成をするのか?〜3つの視点から考える』が、「人材育成を3つの視点から考える」の1として、
今回のテーマは、『3つの視点から考える2、人事評価制度は人材育成制度!』です。
今年になって多く担当(実施)している研修の一つが
「人事評価(者)研修」(「被評価者研修」も担当しました)。
皆さんは、「人事評価」は、何のために、何を目的としてやっていると思いますか?
研修でこの質問をすると、様々な答えが返ってきます。
○公正に評価されることで仕事のやりがい、やる気の向上
○各人の与えられた仕事に対する成果を正しく評価し、
報酬、等級に反映させるため
○各人の能力を評価し、人材の育成を図ると共に適切な
仕事を提供するため
○仕事内容の結果を総合的に判断するもので結果や改善点・
評価を点数化するために。
どれも人事評価の目的といえないことはないでしょう。
私どもの人事評価研修では、次のようにお伝えしています。
人事評価は一言で言うと
「いい仕事をするために、一定期間の仕事の状況を振り返り、次の仕事へ活かしていくため」にするのです。
この目的が実現する人事評価では、その評価の基準(評価区分・要素、評価項目の具体的内容)は、次のようになります。
実際に各社員がしている仕事の「いい仕事といえる『成果』、いい仕事をするために必要『能力』、いい仕事となるための『態度(取組姿勢、行動習慣)』という3つの区分。
『成果』『能力』『態度』の各区分での評価要素は、それぞれ実際の成果の指標(個別の具体的な目標)や必要な発揮能力と保有能力、適切な行動内容となります。
そして、このような評価要素の中身(具体的な指標や行動内容)は、現実の各職種・業務に密着した内容であることが必要です。
かっての査定とか人事考課と言う名前の「学校の通知表、成績表」のようなものでは機能しないのです。
ということで、私どもでは、それをよく知っている全社各部門の幹部・管理者の方々が集まって継続的(最低3回〜6回程度)のワークショップでこの人事評価の基準(区分・評価要素・評価項目)を作成をサポートしています。
以前からまた最近も、いわゆる人事考課・人事評価の専門家・コンサルタントが様々な理論から作るコンサルティングを行っています。
もちろん中には、しっかりとした考え方のモノもあります。
私どもは、「いい仕事」は現場で実際に仕事をし、その仕事のマネジメントをしている幹部・管理者(時には社員も)が参画して、自分たちの「いい仕事」とは何かを考え、お互いの知恵と経験を出し合って、評価のためだけの基準ではなく、いい仕事のための基準を明確にすることが第一と考えます。
そして、それは評価項目であり、育成項目であるのです。
皆さんの会社の「人事評価制度」は、いい仕事をするための評価、そしていい仕事をする人材育成のための仕組みとなっていますか?
【最後にお知らせ】
私(潟Cンタフェース代表 五十嵐仁)の著書
「リーダー必須の職場コミュニケーション61のスキル」(セルバ出版)、2018年4月に発売され、お陰様で一昨年1月末に増刷、昨年1月10日に第三刷、そして今年2月1日で第四刷となりました。全国大手書店、アマゾン他のネット書店で販売しております。
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